Tuesday, March 28, 2006

図書館の成分を解析してみる

解析に使用するソフトウェア:
成分解析 Ver0.1(★カドルコア世代☆)

libraryの成分解析結果 :

libraryの58%は記憶で出来ています。
libraryの24%は鉛で出来ています。
libraryの16%は気の迷いで出来ています。
libraryの1%はマイナスイオンで出来ています。
libraryの1%は微妙さで出来ています。

けっこういい線ついてますね、記憶が主成分でありながら気の迷いやマイナスイオンや微妙さが混じっているあたり秀逸。


図書館の成分解析結果 :

図書館の33%は毒電波で出来ています。
図書館の30%は努力で出来ています。
図書館の20%は魔法で出来ています。
図書館の14%はやましさで出来ています。
図書館の2%は勇気で出来ています。
図書館の1%は明太子で出来ています。

日本語だとこんなことに…毒電波と努力が主導権を争っていたり(しかも毒電波やや優勢)、勇気がちょびっとしかなかったり、まあ図書館界の現状をよく表しているかと。この中でがんばって増やすべき成分は、魔法か明太子でしょうかね。


ちなみにshの成分は

shの成分解析結果 :

shの64%は陰謀で出来ています。
shの30%は電波で出来ています。
shの6%はかわいさで出来ています。

・・・。

Saturday, March 18, 2006

第6回図書館利用教育実践セミナー

第6回図書館利用教育実践セミナー「情報検索指導におけるよい例題・悪い例題」に参加してきた。けど、やむをえない用件で遅れていったのでまたしても途中から。時間通りに着けないのか、自分。

構成としては、申し込みの時点で疑問・質問・聞きたいことを募って、それに対する回答と解説を行うという、プレゼンテーションにはあんまり向いていないかもしれない形の講演と、質疑応答。系統だった話ではなかったので、印象に残った部分だけ断片的に、メモと配布資料を参考に書き留めておく。


1.講演の内容から

・システムの不備によるつまづきや失望を与えないようにしよう
→NDL-OPAC中で和書検索結果に表示される外国語の標目について、クリックしても移動しないことに触れての話題
→標目からたどるには、一度洋書検索モードに切り替えてから、標目を入れなおして検索することになる
→外国の人名で姓名を=でつないだ表記を一例に。検索キーの切り分けがどの検索システムでも同じというわけではない…データはあるのに、同じワードを入力してもヒットする場合としない場合がある
→OPACの機能が満足のいくレベルであることは少ないが、それを自虐的に話してもマイナスイメージがつくだけ。OPACで足りない部分を上手に迂回する方法を教えたほうがプラスになる

・ソースアプローチからプロセスアプローチへ
→検索サイトの場所を教えるのではなく、検索サイトの探し方を教えたほうがよい
→各分野で信頼の置けるポータルサイトの活用

・図書館のイメージ戦略
→「印象付け」も利用教育の大事なステップのひとつ
→新入生対象のオリエンテーションやガイダンスでは、図書館の使い方を詳細に説明するより「なにかありそう、図書館に聞いて(行って)みよう」というイメージを与えるに留めたほうがいい

・Googleの取り扱い
→検索事例(結果?)の解説にGoogleを組み込む…何でもとりあえずGoogleという思考法に対して


2.質疑応答の話題から

・講習会の効果をどうやって測っているか
→終了時に必ずアンケートを書いてもらって(一言でもコメントをつけてもらう)回収
→結果をまとめて次の利用教育企画を行うための交渉材料(対学内組織)にする
→利用教育を受講した学生から出てくるILL申込書は正確性が非常に高い
→ILLの申込内容を分析して、利用教育の実施との関連を調査すればポジティブな結果が出そうな手応え

・利用教育の担当者が異動してしまえばプログラムがぜんぜん違ったものになる
→現状では非常に問題…前職場で受講者に受けのよかったプログラムも、自分が異動すれば元に戻ってしまう
→利用教育を専門に請け負う委託業者の出現もありうる

・web情報資源の信頼性の評価方法
→ドメインによる判断以外になにかないか
→図書館で触れる際には、情報資源そのものの判断方法よりも、印刷体の文献で必ず裏を取る手順を解説したほうが実際的
→海外にはweb情報資源の評価基準に関する研究報告が多くある
→新入生対象など基礎的なレベルの場合は、高校で使われている「情報」科目の教科書によいものもあるので参考にするといいかも


覚えている範囲ではだいたいこんな感じ。

感想としては、まず参加者がすごく多かったということ。ちょっと集客力をなめてました、すみません。みんな利用教育には苦労してるんだねえ…

それから、セミナーの形式としては、講師が関東の方で関西へはなかなか来られないことを考慮してだろうけど、事前の質問に対して用意した答えを見せていくというやり方だったため話題の順番がランダムで、まさに事例集という感じで全体の流れが分かりにくかった。わざとであるにしても、スライドの飛ばし方も早すぎ。話の上手な方だったので、もう少し少人数のワークショップ形式などでやればもっとおもしろかったと思う。

これに関連する話題として、図書館サービス計画研究所(仮称)というwebベースの情報共有システムを構想しているらしい。今回のセミナーは本来、このようなシステム上でやりたいことを無理やりプレゼン資料と講演という形式に詰め込んだという印象。会場の都合もあるので無理かも知れないが、キャンパスプラザを使うことができるのなら講師は関東で会場はこちらという遠隔講義システムを使ってもよかったと思う。

図書館サービス計画研究所のプランについては、システム自体は最近隆盛のCMSで問題なく構築できるはず。今回のセミナーでも質問を元に多彩な事例解説を見せてもらい、非常に参考になった。それこそ、配布資料を取っておくだけでもしばらくはプログラムを組むのに困らないくらいの情報量はある。これくらいのものをweb上に利用しやすい形(←ここ重要)で集積できるなら、なかなか有用なサイトができると思う。

ただ、このような計画で一番難しいのは、アクティブな参加者をどれくらい集められるかということ。今日の質疑応答の時間にもその一端があわられた(事前の質問等では答えきれないほどの反応があったのに、会場では司会が場をつないでいるあいだにちらほら手が上る程度だった)ように、質問や疑問、意見、情報、資源などをたいていの人は持っているがなかなか人が集まる場には出してこない。wikipediaのような裾野の広い活動ならアクティブな参加者の割合が少なくても有用なサイト構築は可能だけれど、図書館関係者では母数が少ないから、関心はあるけどという人をどれくらいアクティブにできるかが成功の鍵になると思う。どんな仕掛けをしてくるのか期待したい。

最後に、これはまったく感覚的なもので検証も何もしていないのであとで訂正する羽目になるかもしれない(というか、なりそう)のだが、今回取り上げられた多数のよい例題・悪い例題について、そのよしあしを考えるにあたってもうちょっと体系的な解説があってもよかったんじゃないかという印象を持った。

ものごとにはなんでも見ようと思えば二面性を見出すことはできるので、見かたによってよい面・悪い面が出てくるのはある意味当然といえる。今回は利用者から見た利用教育の例題のよしあしというテーマが一応あったものの、内容がプレゼンテーションの技術的な注意点であったり、情報探索のステップの組み方であったり、web上の情報検索システムのインターフェイスの問題だったりとかなり散漫で、それらを評価する視点があいまいだったように思う。このセミナーが利用教育の実務担当者、つまり一通りの情報探索法と利用教育プログラムの編成について系統立った知識を持っている人が対象で、しかも質疑応答の拡大版という形式であったことを差し引いても、単に視点を変えて意外性を演出するという以外これといった手法が提示されなかった気がする。

おそらくは最後に配布された資料の中の参考文献や、講師の方が今までに書いた文章にそのあたりは述べられているのだろうから、自分の事前準備の不足ではあるのだけれど。もっと関連資料に目を通してから参加すれば違った見かたもできただろうし、得るものも多かったはず。新年度に入ったらまた利用教育プログラムを用意しなければならないことでもあるので、今のうちにできるだけ目を通しておこう。

仁上幸治ホームページ

Friday, March 17, 2006

第76回勉強会

昨日の勉強会は、電子ジャーナルの契約をめぐる話。残念なことに今回も途中からしか聞けなかった。全体を通して聞いた内容ではないので、理解不足や誤解している部分があるかもしれないが、とりあえず記録はつけておく。以下はメモより(順番は話の流れの通りではないです)

・Elsevier社のフリーダムコレクションという契約方法
→契約開始時点での規模(金額ではない)を維持
→年度ごとの予算状況に応じた調整ができない

・Elsevier社のジャーナル購読形態(購読タイトルと非購読タイトル)
→一括パッケージで提供されている電子ジャーナル群だが、実はどれも同じ扱いというわけではない。大きく分けると、このタイトルに対して対価を払っているという購読タイトルと、その購読額の積み上げをパッケージ代とみなして、付随的に読むことができるようになった非購読タイトルとがある。
→Elsevier社の場合、購読タイトルは契約終了後も購読期間のファイルを見ることが出来るが、非購読タイトルは一切見ることが出来なくなる。

・冊子+オンラインという購入モデル
→購入規模のうち、冊子を購入している分の合計でたりない分は電子ジャーナルのみ購入する枠(割引あり)で補填
→冊子をやめても別枠の出費が増える構造となっており、冊子連動型の契約が電子ジャーナルの購読費用を抑えられない要因の1つとなっている。
→冊子と電子ジャーナルの財源の違いが問題の根底に…必要なものだけ買う契約に移行する可能性

・E-Onlyモデル
→冊子購入額の積み上げを電子ジャーナルパッケージの費用に充当するのではなく、最初から電子ジャーナルのみ購入する
→契約すれば、冊子は必要なら(従来の買い方に比べると)安価に購入できる
→冊子購入の増減とは関わりなく電子ジャーナルパッケージの代金を支払うため、今までのやり方では導入に費用がかかりすぎ(冊子をオプションとする考え方にどれくらい同意が得られる?)

・電子ジャーナルのパッケージ購入はお買い得?
→全体で見ると少ない費用で多くのタイトルを読むことができているという見方もできる
→電子ジャーナルのベンダーは常にそう主張する(そして価格を上げる)
→購読・非購読とタイトルを分けると、費用を払っているのは全タイトル数の四分の一くらい?


まとまりのないメモになった。
あとは勉強会の中で出た話題を、感想も交えて断片的に。

・大学図書館は生かさず殺さず(←こんな言葉が勉強会の中で出たわけではない)

しばらく電子ジャーナルとは縁のない環境で仕事をしていたため、電子ジャーナル契約の実情を聞いてもあまりピンと来ない部分もあった。話の中でもあったように、大規模大学は規模に応じた価格を提示されるので大きな額の契約が必要になり大変、小規模大学は提示される価格は小さいがもともと電子ジャーナル等に充てる予算自体がほとんどないのでやっぱり大変ということをつくづく感じている。

・電子ジャーナルはコストパフォーマンスがよいという出版社の主張

この意見は本当に正しいのか?…って、大学図書館の関係者で、この主張に心底納得している人なんていないか。詭弁でないかどうか、利用統計などを使って調査・分析を行う必要があるだろうけど、その統計データを出版社からもらうという笑える…いや、笑えない構図。

・おおきいことはいいことだ by Elsevier

Elsevier社は何でも大きく商売しようという傾向があるそうな。ISI社のデータベース等と同様に、コアジャーナル群をしっかり押さえてトータルパッケージで提供する手法。にわかに世間でも流行っているロングテール論を連想させる。
ロングテールによる収益モデルを成立させる要件は、一般的な需要の多寡を考慮せず可能な限りのコンテンツを一堂に提供すること、コンテンツの保持及び提供に多くのコストがかからないこと、小口の取引を数多く積み上げることだと私は理解している。
上記の通り、Elsevier社をはじめとした学術情報企業大手はいわゆる恐竜の首の部分で利益を上げる方針をとっている。今後ますます電子化が進むと思われる学術情報流通の中で、恐竜の長いしっぽの部分の提供を担うのは方針を転換した大手学術出版社か、あるいは新たに企業が現れてくるのか、オープンアクセスの動きがここに焦点を絞ってくることはあるのか、機関リポジトリやサブジェクト・ゲートウェイは、最終的にスケールメリットを享受できるレベルのプラットフォームを形成できるかなど、興味は尽きない。

・タイトルの多様性の確保、予算の乏しい若手研究者へのフォローも図書館の役割

大学や図書館の運営を考える上で欠かせない視点ではある。ただし、これはあくまでも全体を調整する立場の意見。個々の研究者が自身の研究における利便性を第一に主張して来ることが必ずしも間違いではない。そして、一部の分からず屋をのぞいて、お互いに相手の意見に全く理がないとは思っていないはず。このあたり当事者同士は分かってやっているのだろうから、私などが言う筋合いではないか。最大の問題点は電子ジャーナル契約にかかる諸問題の内容があまり周知されていないことだとか。規模が大きくなれば意思統一はとても大変。

第76回勉強会「京都大学における電子ジャーナルをとりまく現状:購入に関わる実務を中心に」

Wednesday, March 08, 2006

「大学図書館の日曜開放を 行政評価局が異例の要請」だそうな

共同通信の配信で、このようなニュースが流れていた。

大学図書館の日曜開放を 行政評価局が異例の要請(Yahoo! News)

報道によると、九州の国立大学のうち、休日開館を原則として行っていない4大学の附属図書館に対して、休日も開館できないか検討するよう要請したとのこと。今日付けの要請で、回答を求めている期限が31日だから、3週間考える時間をくれるらしい。

単に大学の地域社会への貢献の一環として、大学図書館の市民への開放を進めなさいよという行政のご意見が来たかという印象だけど、幾つか気になるところもあるので、思いつくままに書いてみる。(以下、間違っているところがあったら -あるだろうけど- ご意見をください)

まず気になったのは記事のこの部分。
大学図書館の開放を求める市民からの要望を受けた異例の措置
異例の措置って言うのは、行政評価局から要望を出すことが異例だということだよね。行政評価局の仕事は本来政策や事業の遂行状況を監視・評価することだから、行政評価局からなにか働きかけるということは普段しないんだろう。じゃあ、何でそんな普段しないことをしたんだろう。

記事の続きには、
同評価局によると、福岡教育大(福岡県宗像市)の図書館の利用者から「教育活動に支障がない範囲で、日曜にも開館してもらいたい」との要望が寄せられた。
とあるので、この要望が発端であるようだ。わざわざ学生などと書かず利用者と書いているし、前の引用のように「市民からの要望」とあるから、この人(複数かもしれない)は大学の構成員ではないらしい。
で、その要望を受けて日曜開館を検討するよう要請した、と。
その後の調べで、九州の国立大10校のうち福岡教育大と九州工業大(北九州市)、宮崎大(宮崎市)、鹿屋体育大(鹿児島県鹿屋市)が原則として日曜に閉館していた。
その後の調べって言うのは、もちろん要請したあと調べたってわけではなく、利用者の要望を受けて調べたっていう意味だろう。

…なんか微妙な記事だなあ。

大学図書館の地域市民への開放は、特に国立大学では義務といってもいい部分があるので、できる限りはやったほうがいいと思う。ただ、これは私が図書館の人間だからなのか、市民開放と休日開館は直線的には結びつかないのが正直なところ。

もちろん市民の中でそれなりの割合を占める社会人の人たちにとっては、休日に開いていない図書館は使いにくいのは分かる。でも、だから休日も開けろという人はあまり見たことがなくて、わりと聞くのは貸出の要望のほうだったりする。あと、書庫とか外部からの利用者だと面倒な手続きが必要だったり、入れなくて出納してもらわないといけない部分への不満。

このような、利用上の利便性が大学構成員と差があることに対して、なんとかならないかという話は分かるのね、できるかどうかは別として。そこのところをすっ飛ばして、大学の構成員に対しても行っていない図書館サービスを市民のために行えというのはちょっと飛躍しすぎじゃないのかなあという気がする。

ほかに気になる点としては、要請を受けた4つの大学の規模について。4大学のうち3大学は単科大学(九州工業大は2学部あるけど)で、宮崎大は4学部。いずれも大学としてはそんなに規模の大きいところじゃない。記事だけ読んだら「なんでほかの6大学ではやってるのにこの4大学はやってないの?」と思うけど、規模が違うから仕方がないという面もある。要請を受けた大学の図書館は、予算や人員なども含めて比較的規模の小さい図書館だと思う。

一定の規模がないと、大学図書館の休日開館は難しい。なぜなら、公共図書館みたいに「日曜あけるからその代わり月曜は休みます」とはいえないから。(念のため書いておくと、別に公共図書館のことをどうこう言っているわけではないです。単に違うというだけ。)

それでもやろう、やったほうがいいということになると、開館するのに必要な人員なり予算なりを確保しなくてはいけない。ある程度の人数が居るなら、職員のローテーションを組んで、平日手薄になる部分の仕事をどうフォローするか考える。というのも、国立大学図書館の職員はカウンターやフロアよりもバックヤード、来館者向けよりも教職員向けの仕事のほうが、公共図書館などと比べてかなり量が多い。大学のほかの部署や教員が休みの日にはできない仕事の比率が結果的に大きくなっているから、休日出勤して平日手薄になるのは困るだろうね。人手が少ないところは特に。

ローテーションが組めないとかもともと人が足りなければ、じゃあ人を増やそうとなる。が、人件費の削減が大きな目標となっている昨今、相当の理由がないとアルバイトを雇うお金だって出てこない。市民への開放のために休日開館するのは、大学運営上の判断として相当の理由になるだろうか(純粋な疑問)。

すごく言い訳っぽい内容になったけど、休日開館していない理由は私が知る限りこんな感じのはず。

ニュースに戻ると、これはあくまでも検討を要請されただけで、やれという指導を受けたとかではないので無理なら断れるんだよね、多分。大学図書館がどう考えてどう反応するのかとても気になるところだ。

上でごちゃごちゃ書いたけど、基本的に休日開館して市民に利用してもらうのは、やったほうがいいのは当然で私もそう思う。ただ、できないならできないと断ったほうが後々のことも考えるといいだろうとも思う。

市民からの要望(と、行政評価機関からの遠回しな圧力?)に負けて無理して開館しても、たとえば大学内でそのことに十分な理解が得られなければ、図書館関係の経費は従来のままで、休日開館する分の出費は資料費をけずって出すことになりかねない。それで、ただでさえ資料費がなくて学生の勉強に必要な本も買えないといっているのに、さらにそれが加速して古い本だけが眠っている単なる書庫と化してしまっては、図書館の存在意義がどんどん怪しくなってくる。

もちろん、ちゃんと休日開館の意義を大学全体で共有して、予算その他の措置をきっちり取れるならむしろ図書館にとってもプラスになるし、大学のイメージアップにも貢献できるだろうから、可能ならぜひそうして欲しい。

どう答えるにせよ、経済的な面からであれ図書館の役割の面からであれ、きちんと検討した上での論理的な回答を提示して欲しいと願う次第。今こそ図書館職員が事務とは異なる職制を持っている意義を内外に示す時ですよ。



おまけ:
どうでもいいことだけど、「九州の国立大10校」ってことは、たぶん琉球大学が入ってないんだろうな。
どうでもいいことだけど、大学は「校」って数えないよね。
どうでもいいことだけど、「附」という字は常用外の漢字なんだろうね。


行政評価・監視とは(九州管区行政評価局)

リンク集 国立大学:九州地区(文部科学省)

Sunday, March 05, 2006

学術情報流通に関する資料

ワークショップ「デジタル情報社会における学術情報」(2006.03.04)

大阪市大の創造都市研究科で開催されたワークショップにせっかく参加してきたので、記録をつけておこうと思う。

構成
13:10-14:10 竹内比呂也氏「デジタル環境下における学術情報流通体制の変化」
14:20-15:20 加藤信哉氏「電子ジャーナルの利用と評価」
15:30-16:30 ディスカッション


内容(レジュメと話から要約しつつ抜粋)

1.竹内比呂也氏「デジタル環境下における学術情報流通体制の変化」

・科学コミュニケーションにおいて、デジタル環境への変化はどのような影響をもたらしたか
→基本はそれほど変化がない

・シリアルズ・クライシスとオープンアクセスへの流れ
→シリアルズ・クライシスは単純な財政問題ではなく、学術情報流通システム全体にとっての危機
→オープンアクセスへの動きは、この危機への対策としての学術情報生産者側からの動き
→オープンアクセスの実現の方法のひとつとしての機関リポジトリ

・機関リポジトリの特徴と各関係者の対応
→機関リポジトリは、機関が情報の長期的・安定的提供を保障するという点でフォーマルコミュニケーションの手段とならざるを得ない
→主に大学が相次いで立ち上げているところ、ただし現時点での蓄積情報量の少なさ、蓄積コンテンツのばらつき(形態や種類、質)、登録推進の困難さ(研究者の理解少ない、自発的登録と強制力を持った制度化の可能性)などが課題
→大手学術出版社は当初反対、途中から条件付で協力的に。これは学術出版社が自身のもつコンテンツに対する信頼性に自信を持ったからではないか。

・今後の学術情報コミュニケーション
→現在の円環型情報流通(研究者-出版者-図書館・情報サービス機関-研究者)から、より研究者間コミュニケーションが前面に出る形になっていくのではないか
→オープンアクセスの動きは、今のところ学術情報流通システムに劇的な変化をもたらす存在とはなりえていない
→これまで、あるいはこれからの(学術出版社以外の部分に蓄積されている)情報ストックの活性化は意味がある


2.加藤信哉氏「電子ジャーナルの利用と評価」

・電子ジャーナルの概況
→現在出版されている学術雑誌はおよそ43,500タイトル、うちオンラインアクセス可能なものは14,600タイトル
→国立大学の外国雑誌購入費に占めるオンラインジャーナルの経費は年々比率が増加している

・OhioLinkの電子ジャーナル利用調査(コンソーシアムにおける利用状況)
→OhioLinkでは、ジャーナルのデータを買い取って自分のサーバから独自のインターフェイスにより提供している(プラットフォームの違いによる調査結果のばらつきを無視できる?)
→利用対象人口(60万人)に対して月10万人の利用
→短く、閲覧項目の少ないセッションが利用の多くを占める(だいたい60-70%くらい?)

・NESLi2調査
→英国における、大学図書館(規模はさまざま、17館)を対象にした2003年-2004年前半の電子ジャーナル(Blakwell, Elsevier, OUP, Whily)利用調査

・電子ジャーナルの利用がILLに与える影響
→日本、フランス、英国でILL件数が減少しているという調査結果がある
→ARLの調査では件数の増加を示すデータが出ている

・80/20規則(パレートの法則)と電子ジャーナル
→OhioLinkやカタロニア大学図書館コンソーシアムの調査結果によると、だいたい全タイトル数の35%で80%の利用を満たしている

・電子ジャーナルの評価
→COUNTER
→ARL E-metrics
→SCONUL
→重要パフォーマンス指標(ニューカッスル大学)
→電子ジャーナルの利用単価からコストパフォーマンスを見るというデータを出し始めている(総じて電子ジャーナルのほうが印刷体よりは単価が安いという結果)


3.ディスカッション

・発表者2人と、京大・滋賀医科大・滋賀大の図書館員1人ずつの計5人でパネルディスカッション

内容はメモを取れなかったのであまり覚えてない。あとで追記予定。


感想

竹内氏のお話では、機関リポジトリとオープンアクセスの関係がわかりやすく整理されていて、いままで自分の中ではあいまいだった、機関リポジトリを構築する意義が明確になってきた。加藤氏のお話のテーマは全く勉強不足な部分で、出てくる電子ジャーナル利用統計のデータを見ても意味するところがあまり理解できず、もったいないことをしたと思う。

興味深かったのは、これはワークショップ後の懇親会も含めての感想なのだが、インターネットの進化がもたらす情報コミュニケーションの変化に敏感にキャッチアップしている図書館関係者はかなり多いということ。今回の講師の方々のような、図書館界をリードする研究や発表を行っている人たちだけでなく、現場の図書館職員にもいわゆるweb2.0を意識している人はたくさんいるようだ。まあ、今回のようなテーマの話をわざわざ聞きに来る人たちだから、当然といえば当然ではある。日々学術情報サービスに携わっていたら、意識せざるをえない分野でもあるし。

せっかくこんなに意識の高い、そしておそらく何らかの知識や技術を持っている図書館員がいるのだから、もっと図書館からいろんな取り組みが出てきてもいいと思うんだけど。あんまり聞かないのはどうしてなんだろうね...自分の情報収集アンテナが錆び付いてるのかも知れないな。もっと手入れをしなければ。

竹内比呂也のホームページ
人文系と電子ジャーナル 或いはもう電子ジャーナルもいらないくらいの頃の話(egamiday2+)
 ※人文系と自然科学系では研究の作法が大きく異なる(人文系の分野間でも同様)から、自然科学系から発展した学術コミュニケーションのモデルや情報評価法を当てはめて議論することにはあまり意味が無いという指摘は目からうろこ的に重要(と、自分がえらそうに評価する筋合いではないが)。ここで簡潔に書かれている人文系の学術情報コミュニケーションの特徴は、本来全ての学問分野に当てはまりそうだが、その中で統計的・数量的に学術情報を取り扱うことのできる自然科学系は資本主義と情報技術の発展に親和性が強かったため現在のような形になったのだろう。どこかにこういう内容をまとめている文献はなかったっけ。
今日のワークショップでの話題の断片(sh liblog)

Saturday, March 04, 2006

今日のワークショップでの話題の断片

ワークショップのレジュメとメモと記憶から気になった部分を記録しておく。

・雑誌のタイトル数と利用頻度の関連について、印刷体ではパレートの法則が成り立った(コアジャーナル)。電子ジャーナルでも成り立つか?
・電子ジャーナルにおけるビッグ・ディールの元祖OhioLinkでは、ジャーナルのファイルは独自サーバに収録し(データ買取)オリジナルの統一インターフェイスにより提供されている。
・現在のところ、論文閲覧にかかる単価は印刷体より電子ジャーナルのほうが数分の一程度という調査結果が出ている。
・大手学術出版社は、オープンアクセスジャーナルや機関リポジトリを脅威とは感じていないように思われる。むしろそれらは、自身が持つ雑誌コンテンツの可視性(visivility)を増し、アクセスを増加させる手段と考えている節がうかがえる。
・機関リポジトリは、web上に浮かぶ情報ハブ。まずは、今までサーチエンジンなどでは見つけられなかった学術的情報(deep web)を表出させることに意義があると思う。
・学術出版社は、印刷体雑誌のバンドルで電子ジャーナルを提供していた時期に利用統計の分析を行い、すでに利用行動を把握しているのではないか。(COUNTER等で出てくる電子ジャーナルの利用統計に関連して)

Friday, March 03, 2006

ぽんこつ司書がなにか言ってます。

はあちゅうコピぺ・図書館版。元ネタはこれこことかここで見かけて面白かったので試してみた。


ねえ、
図書館業界が可及的速やかに、しなきゃいけないことはなんだと思う?
私は絶対教育改革だと思う。

この間テレビで
「誰が本を殺すのか説明してください」
って言われて黙ってる図書館員を見て、
「は?」って思った。
もしあれが私の同僚だったら、末代までの恥。

世の中には説明の要ることと要らないことがあって、
その質問は後者のカテゴりーに属するでしょ。
資料を提供するのに苦労してないからそんな質問に答えられないんだろうね。
あたしも大して苦労してないけどさ。
資料を提供することがどれだけ大変なことか知ってたら、
そんな質問簡単に答えられない?

そういう低レベルなこと言われて黙ってる奴らをまとめて、TRCの目録センターとか国会図書館とかに全員ボランティアに行かせるべきだと思った 。
向こうも迷惑だろうけど、頭下げて勉強させてもらいに行くべき。

必死に資料を流通させることにすがりつく人間を目の当たりにしたら、
「誰が本を殺すのか」なんていわれて黙ってられなくなるはず。
こういう感覚を持った図書館員がいること自体間違ってるよ。

図書館、なんか最近情けなくない?
この間、目録担当が「将来もずっと目録だけとっていたい」って言ってて、
「終わってるな」と思ったんだけど。
図書館員がそんなこと言う時代?

友達と話してた時、その子が
「目録屋は図書館の三大義務である
収集、整理、提供の「整理」しかしてないから非図書館員だ」
って言ってて、
すごい説得力あった。

目録屋っていうのは、「自分だけ本と目録規則に囲まれて暮らせればいい」っていう感覚が根底にある気がする。
目録のことをよく知らないから全否定は出来ないけど、
図書館員がこのまま軟弱化して、「カウンター業務は適当に委託しましょう」
ってなったら、図書館は滅びることだけは確か。
そもそも、向上心があるのが専門職なのに。
専門性が落ちてる!!
専門性を上げる教育が必要不可欠だと思われ。

ていうか、「なんで目録もサービスも頑張ろうって意欲が失われつつあるの?」
って考えたんだけど、私なりの推測は、「司書の要件を満たしてないから」。
目録という自己実現の場をもって自分の使命をみつけて、
てっぺん究めたら、
最後に利用者サービスに還元するのが本来の図書館員の姿だと私は思うのね。
それを放棄するのは、図書館を愛してないからじゃない?

閉鎖的な図書館業界では、出向に出たり一般利用者と交流しないと、プロフェッショナリズムなんて意識しないけど。
だからこそ、図書館員はもっと外側に目を向けなきゃ。
事務室にひきこもってないでさ。

で、図書館員の士気をあげるには教育から変えていくべきじゃないかと。
専門性っていうものは実体が掴めないから、結局は本や雑誌、利用者、地域社会への愛が司書の要件になるんだと思うの。

で、それらを「愛する」ことが出来ないなら、教育が絶対悪い。政策と大学と司書課程が悪い!
司書の要件を満たしてないと、専門性は上がらないから、そういう蓄積のない図書館は簡単にアウトソーシング化されちゃうであろう。

教育を徹底改革して、図書館員の卵には専門技能を叩き込むべきだと思う。
いまの司書課程教育は、間違ってる。
あれは一部のスペシャリストとなんとなく司書の格差を広げるだけ。

個人的には、文科省事業で視察した米国の教育に感動したので、あれを取り入れるべきだと思ってる。(米国のライブラリースクールについてはまた別エントリーでかくかも。)まあ米国は国家財政が悪いから、それを生かせてないけど。あの国はいろいろなもののバランスが悪すぎる。でも、専門家の宝庫ではある。

ていうかここまで思いつくままに書いてきたけど、何が言いたいのかよくわからなくなってきた…。
いろんな方向に飛びすぎ。書きたいことが多すぎて。

つまりまあ、まとめると、
私は図書館改革に興味があるよ って書こうとして、途中でいろんな問題にすりかわっちゃった…? 盛り込みすぎた感が否めない。

書いてて思ったけど、私の意見って、世間知らずで勉強不足の意見だと思うのね。(しかも、まとまってないし。)

でも大事なのは問題意識があるか、意見を持てるか、表明できるかってことな気がする。

新人研修の先生が、「最近の新人は『あなたはどんな図書館員になりたい?』ってきいても、自分の意見が言えない」って嘆いてた。
こんなの、他業界ではないってさ。

意見を言えない新人が増えたっていうのも、教育に問題があると思う。
では肝心の、どこをどう直したいのかということは、また別のときにでも書こうと思う。

そういえば「図書館雑誌」と「みんなの図書館」の原稿が終わってないのを思い出した。
そして明日は早起きしなきゃいけないことも。




ふと思ったんだけど、図書館をあやつってるのって、
どうやら館長じゃなさそうだよね。
図書館を変えたいと思ったら、
何になるのが一番てっとりばやいの?

政治家?指定管理者?




・・・うーん、50点?